自然寺のお荘厳、まことに不思議なご縁でした。
自然寺のお荘厳
自然寺にご安置してありますお仏壇は、新潟県上越市・直江津のご門徒さまのご家庭で大切に守られてきました。

江戸時代後期1809年、江戸幕府第11代将軍、徳川家斉(とくがわいえなり)、本願寺第19代門主(もんしゅ)・本如上人(ほんにょしょうにん)の時代に、初代ご当主のご往生に際して、お世話になったお寺の勧めで、京都からお招きになられたそうです。当時、京都からお仏壇を招く大変さは想像に難くありません。先人の、仏さまを大切にされたお心とご苦労が偲ばれます。
しかし時代の移り変わりとともに関東に住まわれるようになり、様々なご事情が重なりお仏壇を手放さなくてはならなくなってしまいました。
心を痛められた現在のご当主は、200年以上も前から大切にされてきたこのお仏壇をなんとか処分せずに済む方法はないかと直江津のお寺にご相談されました。築地本願寺の都市開教事業をご存じであったご住職より「なんとか都市開教でこのお仏壇を生かすことはできないか」とのご連絡をいただき、私がお預かりすることとなりました。
まことに不思議な巡りあわせのご縁でした。都市開教のお寺では、仏具を一つそろえるのも大変です。とても有難かったです。これまで大切に朝夕手を合わせてこられたお仏壇をお預かりし、これからも多くの方のよりどころとなるように大切にお参りしてゆきたいと思います。
この度、ご寄贈いただきましたご当家にはここで改めて御礼申し上げます。
皆さま、自然寺にお越しの際は、ぜひお近くでご覧ください。