5月21日は親鸞聖人降誕会(ごうたんえ)
5月21日は浄土真宗の宗祖である親鸞聖人の誕生日です。親鸞聖人は、1173年・平安時代の終わりのころに京都の日野の里(京都市伏見区日野)でご誕生されました。しかし当時は現代と違って出生届などが存在しません。つまり、正確な生年月日が記録されている公式文書がないのです。

しかも、「数え年」といって誕生日に年齢を重ねるのではなく、元日にみんな一斉にひとつ年をとっていました。今はそれぞれの誕生日を大切にしますが、当時はあまり重視されていませんでした。
親鸞聖人の場合は著述のなかにその時の年代や年齢が記されているため、生まれた年が1173(承安3)年であると算出できました。しかし、誕生日は分からないままでした。
江戸時代に入ると、親鸞聖人の誕生日が4月1日だという説が定着します。これは真宗高田派という宗派の伝承(『高田開山親鸞聖人正統伝』)に則った日にちです。
明治時代に入り21代宗主の明如(みょうにょ)上人は、宗祖の誕生された日を太陽暦に換算して5月21日とされました。そして、1874(明治7)年に、初めて本願寺で宗祖のご誕生を祝う「降誕会(ごうたんえ)」が勤修されたのです。
1887(明治20)年には現在の龍谷大学で行われ、それから全国ののお寺に広まりました。
ちなみに自然寺住職は1975(昭和50)年5月20日です。みなさまお祝いのお言葉お待ちしております(笑)