「御文章」(ごぶんしょう)を聞く姿勢
今回は「御文章」(ごぶんしょう)について触れたいと思います。
御文章とは今から約五百年前、室町時代に本願寺第八代宗主・蓮如上人が布教手段として全国の門徒へ発信された仮名書きによる御消息(ごしょうそく=お手紙)です。その後第九代宗主・実如上人のもとで五帖八十通に抽出・編纂されました。
現在でも、毎朝のお勤め、法事や法座・法要の最後に「肝要は拝読の御文章にて」という言葉をもって一通拝読をする作法となっています。よく拝読されるのは「聖人一流章」や「白骨章」ですが、この時の聞く姿勢・作法について学びたいと思います。
難しい事ではありません。
「肝要は…」と聞こえてきたら両手は膝の上に置く、もしくは合掌し、少し頭を前に傾けて心静かに拝聴します。この時、お経本を開いたり拝読者の方をじっと見たりしてはいけません。時代を超えて蓮如上人から頂くお言葉ですから丁重に聴聞することを心がけます。お手紙の最後に拝読者が「あなかしこ あなかしこ」と締めくくりますので、「あなかしこ」と聞こえてきましたら「ナンマンダブツ ナンマンダブツ」とお念仏を申しましょう。
今度法事や法座・法要にお参りの際は是非ご一緒にやってみましょう!